請求したお金が入って来ない!

自営業とお金

請求後のコワいお話

ひと仕事終えて請求書を送れば、仕事としては一段落。あとはお金が振り込まれるのを待つばかりである、普通は。特に相手が大きい会社であれば、まず問題は起こらない。しかし相手が中小零細企業、あるいはまさに個人事業主の場合、しばしば問題が起こる。月末、請求したお金が口座に入金されていない!というのは、心臓が止まるような恐怖体験だ。

どうしてそんなことが起こるのか?

不払い?学校ではそんな非常識なこと、教えてくれなかった。どうしてそんなことが起こるのか?

担当者が請求書を経理にまわすのを忘れていた!

自分が経験したケースのひとつ(たくさんあるうちのひとつ)は、広告代理店の担当者が請求書を経理に回すのを忘れていた、つまり引き出しかどっかにに突っ込んでそのままにしていた、というものだ。それに私は半年以上気が付かなかった。気がついてすぐに連絡したのだが、代理店のおにいさんからの返答は、もう、経費精算は締め切られていてどうにもならない、というものだった。

郵便事故よりも多い経理のミス?

請求書といえば昔は紙、郵送するものであり、封筒には手書きかスタンプで「請求書在中」と表記するのがルール化していた。「請求書在中」と明記されていれば、その封筒は経理に直行するので、間違いは起こらない。中には「請求書在中」の明記がないものは、DMと見なして廃棄するという超効率主義的な企業(外資系)もあった。

それが最近は請求書といえばメールでPDFを送る、というのが、普通になってきた。おかげで郵便事故の心配はしなくて済む。メールによる請求書の処理は、大企業はお金をかけてシステムを作って対応していることだろう。しかし中小零細企業は経理のシステムも旧態依然で、DXが進む代わりに高齢化が進んでいたりする。そういう会社では請求のメールを受け取る人がいい加減だったりすると、いろいろ間違いが起こってしまう。請求のメールが他のメールに埋もれて見逃してしまったり、支払日はまだ先だからと放置して忘れてしまったり。紙の請求書は机の上にほっておいても、視界に入ってくるので老人たちも忘れないが、メールだと忘れてしまう。

時間が経つともらえなくなってしまう

先に述べた代理店のおにいさんのような、社内の事情で手遅れになる場合もあるが、実は法的にも請求権には時効があって、それを避けるためには、年に1回は請求を繰り返さなければいけない。やはり入金チェックはこまめにしなければいけない。ズボラな人は、確定申告で税理士から指摘されるまで気が付かない(かつての私)。指摘されて慌てて連絡しても、担当者が退職していて、もうわからない、ということもあった。

そもそも請求書を出し忘れていた

みんな忙しいので「請求書、まだですか?」なんて注意喚起、してくれない。これもやはりなにかツールを使ってタスク管理をしたほうが良い。仕事とはお金をもらうためにやるもの。これも大事なタスクである。1年ぶりに引っ張り出した冬物のコートのポケットから請求書の封筒が出てきてパニックになったこともあった。そんな調子だったので、私は商売に行き詰まったのだろうw

資金不足

一番厄介なのが、クライアントの資金不足である。次の仕事でまとめて払いますから、などと言いくるめられて仕事を受けてしまい、更に未払が増えてしまうこともあった。昔、飲み屋で見かけた「ツケお断り」という張り紙の意味を始めて知るのだった。そして気がついたときには、もう一括払いは無理だね、という状況になっている。そうなると、次のステージ、「取り立て」に進むしかなくなる。